学内講座コード:2411K002
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主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
『劇的』に楽しむシェイクスピア 喜劇「ウィンザーの陽気な女房たち」
申し込み締切:
2024年04月08日 (月) 23:30
開催日時:
4月18日(木)~6月20日(木)/13:00〜14:30
入学金:
3,000円
受講料:
10,100円
定員:
15名
講座回数:
4回
講座区分:
前期
その他:
補足:
-
【講座内容】
史劇「ヘンリー四世」に登場したフォルスタッフは脇役ですが、主役をしのぐ鮮烈な印象を残しました。特に戦争の悲惨さを表現した言葉の数々に圧倒されます。その一つがfood for powder。ここでpowderは麺類の元になる「粉」ではなくて、「火薬」。foodは「食料」ではなくて「餌食」。つまり、戦争で人間は「火薬の餌食」になると彼は言ったのです。400年以上前に、人間の行く末を案じたシェイクスピアは、この言葉をフォルスタッフに託したのかもしれません。今回取り上げる作品は、このフォルスタッフが主人公となる「ウインザーの陽気な女房たち」です。物語の筋は単純ですが、幕開けから、日本語で読んだだけでは笑うことができない人が多いでしょう。例えば、こんな会話です。「紋章には、カワカマスですね」「あれは古い紋章だからなぁ」「シラミなら、古い上着に似合います」上記の会話に潜んでいるのはCoat of Arms(紋章)、luces(カワカマス)、louses(シラミ)、coat(上着)という英語の言葉遊びです。だから、この場面を笑うことができないのです。さらにこの作品を味わう上で、私たち日本人には次のような「ハンディキャップ」があると思われます。➀ウエールズ語訛りの英語が聞き取りにくい②フランス語訛りの英語が聞き取りにくい③マラプロピズムと言われる英語の「言い間違い」がある④イングランドの社会階層構造がわかりにくい人間の本質を描いたからこそ、時空を超えて愛されるシェイクスピア。英語の「ハンディキャップ」を乗り越えて、彼のお芝居を楽しむための案内人となることができれば幸いです。
【講座スケジュール】
第1回 04-18 13:00~14:30
第2回 05-09 13:00~14:30
第3回 05-23 13:00~14:30
第4回 06-20 13:00~14:30
The Crooked House of Windsor
傾いたまま使い続けられているウィンザーの家(1687年建築)
【対象者】
演劇が好きな方
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化で、締切前でも受付終了・開講中止等になる場合があります。お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 又木克昌 |
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肩書き | 演劇人、シェイクスピア研究家 |
プロフィール | 薬剤師資格を持つ異色のシェイクスピアリアン。イギリスにて演劇武者修行を行い、舞台での実戦経験に基づいてシェイクスピアを「劇的」に解説する講座を各地で行っている。映像制作も行い、独自取材による映像資料に定評がある。講師本人が英語と日本語で演じるばかりでなく、映像を駆使した視覚的・聴覚的に楽しむことができる講座が特徴。 |
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