学内講座コード:E2404017
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主催:
東京外国語大学 TUFSオープンアカデミー [ 東京外国語大学 オンライン講座 (オンライン) ]
講座名:
ポライトネスは世界共通か? 【一般受付】⑤2/16(金)13:00 ~ 3/7(木)23:59
申し込み締切:
2024年03月08日 (金) 00:00
開催日時:
04月02日(火) ~ 07月09日(火)/19:30~21:00
入学金:
-
受講料:
11,800円
定員:
30名
講座回数:
12回
講座区分:
前期
その他:
補足:
-
【講座内容】
ポライトネスとは,いわゆる敬語や丁寧な言葉遣いということではなく,ブラウンとレビンソンという研究者らによって提案された円滑なコミュニケーションのための理論における「ポライトネス」のことを指します。この新しい概念は,従来のポライトネスのイメージと違って,親しみを表すことや,ため口を使うことなども,「ポジティブ・ポライトネス」というポライトネスの一種と考えます。この理論では,人は,誰しも,相手に近づいて仲良くなったり,相手から認められたいという「親近欲求」と,逆に,ここから先は立ち入ってほしくない,自由を確保していたいという「不可侵欲求」の2つの基本的欲求を持っているとします。そして,相手の親近欲求に働きかけることを「ポジティブ・ポライトネス」,相手の不可侵欲求を配慮することを「ネガティブ・ポライトネス」と呼び,それぞれの言語ストラテジーを列挙し,それらのストラテジーは「世界共通」であると主張しました。
それを踏まえながら,筆者は,「ディスコース・ポライトネス理論」を提唱しました。そこでは,ポライトネスを,食べる?,召し上がりますか?というような発話文単位で敬語の有無を考えるのではなく,15分の会話のようなより長い談話の単位で捉えます。また,話し手がポライトに話したつもりの発話を聞き手がどのように受け止めるかということを,「ポライトネス効果」として捉えることを理論化しました。本講座では,「ポライトネスは世界共通か?」という観点から,これら2つの理論を日常生活に適用してわかりやすく解説します。そして,理論の枠があることで,私たち一人一人が,「円滑なコミュニケーション」を行うにはどうしたらよいかを「考え」,「実践する」ことができるようになるということを実感していただければと思います。
◆受講案内(受講規約)◆
◆オンライン講座に係る環境準備◆
◆よくある質問◆
【重点を置く学習内容】
円滑なコミュニケーションのための言語表現を理論に基づきながら,皆さんに具体的に考えてみていただきたいと思っています。
【講座スケジュール】
第1回 2024/ 4/ 2(火) 談話研究とポライトネス
第2回 2024/ 4/ 9(火) ポライトネス研究の流れ
第3回 2024/ 4/16(火) ブラウンとレビンソンのポライトネス理論(1)
第4回 2024/ 4/23(火) ブラウンとレビンソンのポライトネス理論(2)
第5回 2024/ 5/ 7(火) ブラウンとレビンソンのポライトネス理論(3)
第6回 2024/ 5/14(火) ディスコース・ポライトネス理論(1)
第7回 2024/ 5/21(火) ディスコース・ポライトネス理論(2)
第8回 2024/ 5/28(火) ディスコース・ポライトネス理論(3)
第9回 2024/ 6/ 4(火) ディスコース・ポライトネス理論を用いた研究(1)
第10回 2024/ 6/25(火) ディスコース・ポライトネス理論を用いた研究(2)
第11回 2024/ 7/ 2(火) ディスコース・ポライトネス理論の応用
第12回 2024/ 7/ 9(火) 総まとめ(DP理論と人工知能研究との連携など)
【受講対象者】
敬語だけではない,円滑なコミュニケーションのための「ポライトネス」の理論と実践に興味がある方
【テキスト】
講師作成の教材・レジュメ等を電子配布,出版予定の本(後日指定)
【備考】
【一般受付】
本講座の一般受付期間は次のとおりです。
【一般受付】(5)2024年2月16日(金)13:00~2024年3月7日(木)23:59
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 宇佐美 まゆみ |
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肩書き | 本学名誉教授 |
プロフィール | ハーバード大学教育学博士(Ed.D)。専門は言語社会心理学、語用論。心理学における学習理論が言語習得論に活かせることから日本語教育にも携わるようになり、台湾、アメリカでも教鞭を取る。専門のポライトネス理論研究のほか、女性、高齢者など社会的マイノリティの視点に立ち、「言葉」がいかに現実認識を形成し、再生産しているかという観点から、研究・執筆活動を行っている。関連の主な著書に,『言葉は社会を変えられる』明石書店(1987)などがある。 |
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