学内講座コード:”2221Z003
この講座について質問する※現在、この講座の申し込みは
行っていません。
主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 オンライン講座 (オンライン) ]
講座名:
明治維新期から考える紙幣の流通
申し込み締切:
2022年07月22日 (金) 23:30
開催日時:
8月1日(月)/18:30~20:30
入学金:
-
受講料:
1,000円
定員:
30名
講座回数:
1回
講座区分:
1回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
現代の日本人の多くは、1万円札など高額の紙幣(にっぽん日本ぎんこうけん銀行券)を日常的に使い、その価値が今後も大きく損なわれないことを信用しています。ただし、そのような紙幣の使われ方は、歴史上ではつい「最近」に起こったことです。
あまり知られていませんが、日本の中央政権が全国通用の紙幣を最初に発行したのは、明治元年(1868)です。明治維新政府がだじょうかん太政官さつ札と呼ばれる紙幣を発行しました。その前の江戸幕府は基本的に紙幣を発行しなかったので、特定の高額紙幣が全国一律に流通するという状況は、せいぜいここ150年のことです。
その一方で、近世期には藩札などの紙幣が地域通貨として流通していました。各種の藩札は、明治4年(1871)に廃藩置県が断行されると、次第に回収されていきます。明治維新期は、これまでの古い貨幣が新しい貨幣に切り替わる時期だったのです。
ここで注意しなければならない点は、(1)貨幣を発行してもそのまま円滑に流通するわけではないということ、(2)貨幣の切り替わりは徐々に起きるということ、です。すなわち、発足早々の維新政府に対する信用はそこまで高くないため、太政官札の受領を拒否する人々もいたと推測されます。また、仮に新しい貨幣が流通したとしても、完全に切り替わるまで、古い貨幣と新しい貨幣がともに流通する状況が生まれます。
では、こうした状況で人々はどのように紙幣を使用したのでしょうか。今から150年ほど前の日本における紙幣流通の実例をもとに、なぜ貨幣が流通するのか、考えてみましょう。
【講座スケジュール】
第1回 08-01 18:30~20:30
※プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。
※高校生は専用ページからお申し込みください。
単位数:0単位
※定員の充足状況の変化で、締切前でも受付終了・開講中止等になる場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 小林 延人 |
---|---|
肩書き | 東京都立大学 経済経営学部 准教授 |
プロフィール | 博士(文学)。東京大学文学部歴史文化学科卒業。東京大学大学院人文社会系研究科日本文化研究専攻博士課程修了。2018年から東京都立大学経済経営学部准教授。 専門研究分野は日本経済史、日本近代史。著書に『明治維新期の貨幣経済』(東京大学出版会)、『財産権の経済史(編著)』(東京大学出版会)などがある。 |
© MARUZEN-YUSHODO Co., Ltd. All Rights Reserved.