学内講座コード:2611J006
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主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
ギリシア神話とその美術 ――怪物と天使からみた人間の本性――
申し込み締切:
2026年05月03日 (日) 23:30
開催日時:
2026年5月13日(水)~2026年5月27日(水)/18:30~20:00
入学金:
3,000円
受講料:
7,500円
定員:
15名
講座回数:
3回
講座区分:
数回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
私たちは皆、自分自身を「”一人の人間”として“完全に独立した”存在」と思うことでしょう。しかしながら、その実は「人間」という概念の岩盤のようなものがあり、人間は皆、一人一人がその岩盤を反映して生きていると考えることもできます。まさに古代ギリシアの哲学者プラトンの「イデア論」、すなわち、理想的で普遍的なイデア界の人間と、現実の世界の人間との関係と言い換えることもできるでしょう。この「岩盤としての人間」のさまざまな側面が私たち現実世界の人間には備わっており、古代ギリシアの人々は神話と美術において、その側面を怪物や天使にも似た「有翼の存在」を用いて表しました。本講座では「人間の本質」を表すことを追求した古代ギリシア人たちが、人間の本性をどのように捉えていたのか。それを表すために用いた怪物や天使の表現を通し探ります。
【講座スケジュール】
第1回 2026年05月13日(水)
本講座の主要モチーフ、人身馬胴の怪物ケンタウロス、有翼の勝利の女神ニケ、キューピッドでおなじみのエロス、そして神の使いの天使の4つを中心に取り上げます。初回では、これらのモチーフが登場する主な物語やモチーフの図像学的な特徴や神話における役割、ギリシアの美術表現の基礎を中心に解説します。続く2回分の理解を一層深めるための初回です。
第2回 2026年05月20日(水)
本講座では、ケンタウロスの神話とその美術作品を取り上げます。ケンタウロスはギリシアの英雄ペイリトゥスとヒッポダメイアの婚礼の場面に招かれます。ケンタウロスたちは酒に酔って分別を失うと女性と子供に暴行をはたらきました。こうしてケンタウロスとギリシアの英雄たちは、婚礼の場で激しい戦いを繰り広げることになりました。本講座では、世界遺産アテネのアクロポリスに建てられたパルテノン神殿を飾る彫刻など、ケンタウロスとギリシアの英雄たちの戦いを表現する作品とその神話ついて、高精細画像を用いて解説します。また、古代ギリシアの飲酒文化にも軽く触れます。怪物ケンタウロス神話の美術表現には、深酒によって分別を失い、野蛮な行為に及ぶ人間の本性を見てとることができるように思われます。
第3回 2026年05月27日(水)
本講座においては、有翼の神々の中でも最も重要なエロスとニケ(勝利の女神)をとりあげます。愛の女神アフロディテに従う侍童のエロスは、最初期には、人々に働きかけて「思慮と考え深い心をうちひしぐ」恐ろしい存在と考えられていました。美術においても、初期のエロスは、武器(鎌や弓矢)を持つ有翼の美しい青年として表されました。エロスを含めて、翼のある神は一般に神々の使いとして人に神々の力を伝える存在でした。競技や戦争において、天から舞い降りて勝利を告げるニケ女神はその典型です。ルーヴル美術館のサモトラケのニケはよく知られます。やがて、これらの有翼の神々は、後のキリスト教の時代になると、天使の姿に受け継がれました。このように、ギリシア神話と美術は、人の心の深層に働きかけ、人を超えた力と存在が私たちを包み支えていることを表していたと思われます。
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
| 名前 | 小石 絵美 |
|---|---|
| 肩書き | 東京都⽴⼤学 ⼤学教育センター プレミアム・カレッジ 准教授 |
| プロフィール | ギリシア共和国・ドイツ連邦共和国におよそ6年の⻑期留学を経てアテネ大学大学院博⼠課程修了、同大よりPh.D.取得。 2019〜2022年⽇本学術振興会(筑波大学)特別研究員PDを経て2023年から現職。 早稲⽥大学と東京理科大学の非常勤講師も兼務。 狭義の専門は⻘銅器時代のギリシア美術史考古学、なかでもエーゲ美術史考古学だが、⻄洋美術史全体を広く視野に⼊れている。 2007年より⽇本における古代ギリシア、パルテノン神殿に関する共同研究調査、「パルテノン・プロジェクト・ジャパン」に参加。 |
| 名前 | 小松 誠 |
| 肩書き | 東京大学大学院 人文社会系研究科 特任研究員(日本学術振興会特別研究員PD) |
| プロフィール | |
| 名前 | 長田 年弘 |
| 肩書き | 筑波大学 芸術系 名誉教授 |
| プロフィール | 1958年生まれ。早稲田大学文学研究科博士課程修了、ザルツブルク大学古典考古学研究所博士課程修了。主な研究分野は、古代ギリシア美術史。なかでも古典期の彫刻、陶器画を中心に研究している。美術作品の背景となる、古代ギリシア神話や宗教を検討し、美術の新しい解釈を試みる。近年は、特に、古典文化の代表的な宗教建築であるパルテノン神殿の装飾彫刻群の研究に取り組む。 |
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