学内講座コード:2521G009
この講座について質問する主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
ここまで分かった鳥の謎
申し込み締切:
2025年08月24日 (日) 23:30
開催日時:
2025年9月3日(水)~2025年10月1日(水)/16:00~17:30
入学金:
3,000円
受講料:
12,500円
定員:
15名
講座回数:
5回
講座区分:
前期
その他:
補足:
-
【講座内容】
鳥についてはここ五十年で多くのことがわかってきました。鳥が恐竜の仲間であることは広く知られていますし、動物心理学者はサルやネズミではなく、ハトを使って様々な行動の法則を発見しました。鳥類が類人猿を凌ぐ道具作成の技術を持つことや画家の作風を区別できることも報告されてきました。一方、鳥の行動にはまだまだ謎が多いことも事実です。この講座では鳥の行動研究の最先端の姿をお伝えしたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 2025年09月03日(水) ⿃はどこから来たのか
始祖⿃の発⾒は1860年ですが、それ以来⿃の進化は様々に考えられてきました。脊椎動物は魚類、両生類、爬虫類、⿃類、哺乳類に分けられていたこともあります。20世紀になって⿃と恐⻯をつなぐ様々な化⽯が発⾒され、⿃と恐⻯(爬虫類)の区別がはっきりしなくなりました。まずは⿃の家系を調べてみましょう。
第2回 2025年09月10日(水) ⿃の脳はヒトの小型脳なのか
⿃頭というと出来が悪いということになっています。これは日本語ばかりでなく、英語のbirdbrainもドイツ語のVogelhirnも頭が悪いという意味になります。何しろ小さな頭ですから脳も小さい、したがって頭が悪いと考えられるわけです。しかし、最近の研究ではどうも哺乳類でも⿃類でも基本的な構造は同じで、逆に⿃脳は小さい脳に沢山の神経細胞が詰まっていることがわかってきました。⿃脳の謎を調べましょう。
第3回 2025年09月17日(水) ⿃の感覚
⿃目というと暗くなると視⼒が弱くなることを指しますが、実際には夜目がきく⿃もいます。
猛禽が素晴らしい視⼒を持つことも知られています。鳴禽の歌を聴くときっと⽿が良いのだろうと思わせられます。⿃たちがどんな世界を⾒ているのか、どんな⾳を聞いているのかを探りましょう。
第4回 2025年09月24日(水) ⿃の知能
⿃に限らず動物の知能を調べるのは難問です。テスト紙を配って知能テストというわけにはいきません。それでもなんとか知能テストのようなことをしようとした研究者もいます。⼀⽅、そんなテストは⿃の本当の知能を調べることにはならない、⾃然状態で彼らが⽰す⾏動から頭の良さを調べようという研究者もいます。⿃の知能を測る、という難問に挑みましょう。
第5回 2025年10月01日(水) ⿃の社会
烏合の衆という⾔葉があります。⼀⽅、編隊を組んで⾶ぶ⿃には規律があるように⾒えます。
番の⿃は夫婦仲の良さを⽰しているようにも⾒えます。しかし、最近の研究では存外不倫があることも知られています。僕は社会⾏動の専門家ではないので、第⼀線の研究者にも話をしてもらうことも考えています。
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 渡辺 茂 |
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肩書き | 慶應義塾大学 名誉教授 |
プロフィール | 慶應義塾大学大学院社会学研究科心理学専攻博士課程修了。文学博士(心理学)。慶應義塾大学文学部人間関係学系教授を経て、現在は慶應義塾大学名誉教授。1995年イグノーベル心理学賞受賞。2020年に第21回山階芳麿賞受賞。専門は実験心理学、神経科学、動物行動学、行動薬理学。主な著書として「鳥脳力」(化学同人社)、「ヒト型脳とハト型脳」(文芸春秋)、「美の起源—アートの行動生物学—」(共立出版)、「情動の進化」(中山書店)、『動物に「心」は必要か 擬人主義に立ち向かう』(東京大学出版)、『あなたの中の動物たち ーようこそ比較認知科学の世界へ』(教育評論社)。 |
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