学内講座コード:2511J008
この講座について質問する主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
アートに魅せられて ー実験美学、美術史、動物心理学からの謎解きー
申し込み締切:
2025年05月21日 (水) 23:30
開催日時:
2025年5月31日(土)~2025年5月31日(土)/13:00~16:40
入学金:
3,000円
受講料:
5,000円
定員:
30名
講座回数:
4回
講座区分:
前期
その他:
補足:
-
【講座内容】
この講座は「なぜアートに魅了されるのか」という本の編纂過程で企画されたものです。その意味では本の攻略本のような意味もありますが、もちろん本を読んでいることを前提としたものではありません。三人の講師はそれぞれ別の視点からアートの意味の謎解きに挑戦しますが、ディスカッションの時間も確保してありますので講師たちとの直接対話もお楽しみください。
【講座スケジュール】
第1回 2025年05月31日(土) 13:00~14:00 「ガーデニング×モダンアート=新たな芸術創造に向けた闘い」の方程式
20世紀モダンアートの旗手と言われた芸術家の活動を紐解いてゆくと、意外にも、ガーデニングに勤しんだ人が少なくない事実にたどり着きます。しかも彼らの営みは、けっして手遊びの趣味ではなく、新しいアートを生み出すための必然として、土を掘り起こし、種を蒔き、水を遣り、植物を育てた実態が浮かび上がってきます。一体なぜでしょう? 互いに無関係に見えるアートとガーデニングをめぐる方程式を解く鍵を探してみたいと思います。
第2回 2025年05月31日(土) 14:00~15:00 アートを実験する―実験美学の視点―
美術作品を鑑賞するとき、私たちの心や身体はどのような働きをしているのでしょうか?美しさに感動することもあれば、作品の解説を読むことで、全く違う印象が喚起されることもあるかもしれません。実験美学は、このような心身の働きを、美術とは縁遠いと思われがちな実験的手法をもって明らかにしようという取り組みです。
このパートでは、みなさんに実験美学の手法を経験していただきながら、美術鑑賞における心身の働きの一端を明らかにしていきます。
第3回 2025年05月31日(土) 15:00~16:00 アニマル・アートとヒューマン・アートの領域侵犯
動物は人間のアートを楽しむことができるでしょうか?また、人間は動物のアートを楽しみ、そこから自分たちのアートに何かを組み込むことはできるでしょうか?さらに、動物と人間のコラボレーションは可能でしょうか?この講義ではこれらの問題を実証的に考えようと思います。
第4回 2025年05月31日(土) 16:10~16:40 パネルディスカッション
【参考図書】
単行本『なぜアートに魅了されるのか』について
本書は、2022年8月にオープンユニバーシティで開催した講座「人はなぜアートを求めるのか」をきっかけに出版されるものです。執筆者には本講座の講師の渡辺茂先生、後藤文子先生、星聖子先生ほかアートを科学から迫ろうとする幅広い分野の研究者や表現者が顔を揃えます。そのほか百々徹さん保坂健二朗さんらのコラムも加わり魅力的な1冊となりました。
ぜひ講座とともに本書にもご注目ください。
『なぜアートに魅了されるのか』執筆者(順不同)
渡辺茂(慶應義塾大学名誉教授)、五十嵐ジャンヌ(東京藝術大学非常勤講師)、
幕内充(国立障害者リハビリセンター研究所)、内藤健(東京藝術大学教授)、
後藤文子(慶應義塾大学教授)、石津智大(関西大学教授)、星聖子(慶應義塾
大学研究員)、森山朋絵(東京都現代美術館学芸員)
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 渡辺 茂 |
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肩書き | 慶應義塾大学 名誉教授 |
プロフィール | 慶應義塾大学大学院社会学研究科心理学専攻博士課程修了。文学博士(心理学)。慶應義塾大学文学部人間関係学系教授を経て、現在は慶應義塾大学名誉教授。1995年イグノーベル心理学賞受賞。2020年に第21回山階芳麿賞受賞。専門は実験心理学、神経科学、動物行動学、行動薬理学。主な著書として「鳥脳力」(化学同人社)、「ヒト型脳とハト型脳」(文芸春秋)、「美の起源—アートの行動生物学—」(共立出版)、「情動の進化」(中山書店)、『動物に「心」は必要か 擬人主義に立ち向かう』(東京大学出版)、『あなたの中の動物たち ーようこそ比較認知科学の世界へ』(教育評論社)。 |
名前 | 星 聖子 |
肩書き | 慶應義塾大学 論理と感性のグローバル研究センター共同研究員、北里大学非常勤講師 |
プロフィール | 慶應義塾大学理工学部物理学科卒業、文学研究科美学美術史分野博士課程単位満了取得退学。イタリアルネサンスおよびキリスト教美術を主たる研究分野とする。特に、15世紀ヴェネツィアの画家、ジョヴァンニ・ベッリーニの祭壇画を主たるテーマとし、中世から近世にかけての、キリスト教美術における空間表現、主題表現の変遷に関心を寄せる。 また、実験心理学と共同し、美術作品の受容と神経活動についても研究を行っている。 |
名前 | 後藤 文子 |
肩書き | 慶應義塾大学 文学部 教授 |
プロフィール | 慶應義塾大学文学部教授。専門は西洋近代美術史。共著に『色彩からみる近代美術 ―― ゲーテより現代へ 』(三元社、2013年)、『共感覚から見えるもの ―― アートと科学を彩る五感の世界』(勉誠出版、2016年)、『科学と芸術 自然と人間の調和』(中央公論新社、2022年)など。 |
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