学内講座コード:310500
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主催:
早稲田大学エクステンションセンター [ 早稲田大学エクステンションセンター 中野校 (東京都) ]
講座名:
現代宗教学 近代欧州ユダヤ文明の20世紀
申し込み締切:
2025年04月07日 (月) 17:00
開催日時:
4月 8日(火)〜 6月10日(火)/15:05~16:35
入学金:
-
受講料:
27,324円
定員:
24名
講座回数:
8回
講座区分:
前期
その他:
会員受講料: 23,760円(入会金は8,000円(税込))
補足:
-
【目標】
・人間性の危機と宗教の役割についての明確な認識を身につける。
・具体的な問いを考える機会としたい:人類の共存を理想とした西欧近代の理念は、ユダヤ人を快く受け入れることができたのだろうか。もし失敗したとすれば、その原因は何か。そしてそれは人類の未来を悲観的にするのだろうか。
【講義概要】
「ユダヤ人はどこにいけば安住の地を得られるのか。」ユダヤ人にとっては、異国に生きることはむしろ常態だった。その彼らが、もしかしたら安住の地になるかもしれないと期待した地域があった。西欧近代国家である。人権という新奇な理念は、常によそ者と決めつけられた彼らに市民権を与え、国民として迎え入れたのだ。しかしこれは、人類がかつて遭遇したことのない大きな挑戦だった。私たちは、物理的絶滅の危機という無残な結末を知っている。そればかりか、その後の欧州のユダヤ人の葛藤と新たな出立も知っている。ここで改めて、ユダヤ人の思想的挑戦、試練との対決のあり様を見直して、人類の今後の生存の在り方に思いをはせていきたい。
【各回の講義予定】
第1回 2025/ 4/ 8(火) ヨーロッパのユダヤ人の歴史を回顧する:同化と反ユダヤ主義
第2回 2025/ 4/15(火) ハイネとマルクスのヨーロッパ観とユダヤ人論
第3回 2025/ 4/22(火) 20世紀前半の同化主義を襲った不安と恐怖:東欧ユダヤ教への憧憬
第4回 2025/ 5/13(火) 学塾イェシヴァの復活:ユダヤ人の魂の創造空間の可能性
第5回 2025/ 5/20(火) ホロコースト以後の西欧に生きる気概:レヴィナスの選択
第6回 2025/ 5/27(火) シオニズムの理想と現実:普通の国か宝の国か
第7回 2025/ 6/ 3(火) 移民国家アメリカを志向したユダヤ人:契約の国の契約の民
第8回 2025/ 6/10(火) 離散ユダヤ人の理想社会への思索:バーリンの「品位ある社会」
【ご受講に際して】
◆休講が発生した場合の補講日は、6月17日(火曜)を予定しております。
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 市川 裕 |
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肩書き | 東京大学名誉教授 |
プロフィール | 法学を学んだ後、一生の仕事として聖書研究を志し宗教学の大学院で旧約聖書を学ぶが、イエス時代のユダヤ教に強く惹かれ、ヘブライ大学に留学し律法研究に取り組む。現地のシナゴーグで1年間毎朝の礼拝に出て感銘を受ける。著書に『ユダヤ教の精神構造』、『ユダヤ的叡智の系譜』(ともに東京大学出版会)、『ユダヤ人とユダヤ教』(岩波新書)など。他に、神話学者の松村一男氏と監訳したJ・リュプケ著『パンテオン―新たな古代ローマ宗教史』東京大学出版会2024、日本ユダヤ学会編・編集代表市川裕『ユダヤ文化事典』丸善出版2024。 |
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