学内講座コード:E2504011
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主催:
東京外国語大学 TUFSオープンアカデミー [ 東京外国語大学 オンライン講座 (オンライン) ]
講座名:
アメリカ資本主義社会の発展と変容2 【一般受付】②2/14(金)10:00~3/9(日)23:59
申し込み締切:
2025年03月09日 (日) 23:30
開催日時:
2025年4月7日(月)~2025年7月7日(月)/19:30~21:00
入学金:
-
受講料:
11,800円
定員:
40名
講座回数:
12回
講座区分:
前期
その他:
補足:
-
【世界の歴史と社会を知ろう!】
【講座内容】
講座1に続けて資本主義の変質に焦点を当てます。20世紀になると一般大衆でも電化製品で省力化された家、車、レジャーを享受できるようになりました。他方、個人一人ひとりの欲望実現の努力が社会の創造性、道徳性と結びつくことが少なくなります。共同体的絆を失った大衆は社会と自己の位置づけを映画などメディアのイメージで捉えるしかなく、多くの人がしていることに従うことを道徳とします。連邦政府は高い生産性を維持発展させる重大な責任を担い総需要の拡大に努めて高度成長を続け、戦後アメリカ資本主義社会の豊かさが世界のモデルとなりました。
さらに、21世紀を迎えイノベーションによる生産性向上はグローバル化とIT技術利用を高度に推し進め、日常生活もデジタル化が進行しました。メリトクラシーの価値観は創造的起業家を賞賛し極端な格差社会を生み出しました。これはもう資本主義と言えないのではないでしょうか。資本主義は富の最適配分を達成するためのシステムだったのではないか。社会的公正とのつながりを断ち切って経営の効率化だけを保障するのが資本主義なのか。巨大な利潤を生む限り環境を破壊する開発も止められないのか。イノベーション競争の勝ち組以外に人間らしい生はないのか。今や多くの人が疑問を投げかけています。本講座では、極端な格差社会が生じ、欲望実現を通じて人間性を成長させるという社会モデルが働かなくなったことを検証し、稼ぎに追われるのではなく資本主義が達成した高い生産性を活かして余裕を持ってすべての人がそれぞれの幸福を追求するシステムへの転換を見通します。
【重点を置く学習内容】
人間らしい生き方を支える経済を考える
◆受講案内(受講規約)◆
◆オンライン講座に係る環境準備◆
◆よくある質問◆
【講座スケジュール】
第1回 2025年04月07日(月) 移民、アメリカ人となる
第2回 2025年04月14日(月) 資本主義社会とビジネス社会
第3回 2025年04月21日(月) イメージが作る個人と社会:映画による神話
第4回 2025年05月12日(月) 大恐慌とニューディール
第5回 2025年05月19日(月) 世界大戦と軍産複合体と高度成長
第6回 2025年05月26日(月) 孤独な群衆と豊かな社会の道徳
第7回 2025年06月02日(月) サンベルトとフロストベルト
第8回 2025年06月09日(月) グローバル化による創造と破壊のずれ
第9回 2025年06月16日(月) 環境の危機
第10回 2025年06月23日(月) 公共性の喪失
第11回 2025年06月30日(月) メリトクラシーの脅威
第12回 2025年07月07日(月) サステナブルな経済とは:強欲を超えて
【受講対象者】
資本主義の限界に関心を持つ方
【テキスト】
講師作成の教材・レジュメ等を電子配布
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 金井 光太朗 |
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肩書き | 本学名誉教授 |
プロフィール | アメリカ建国期政治史。東京大学大学院中退、米国ブラウン大学留学。著作『アメリカにおける公共性・革命・国家』(木鐸社)、『アメリカのアイデンティティとナショナリズム』(共著、彩流社)『近代アメリカの公共圏と市民』(共著、東京大学出版会)など。訳書ゴードン・ウッド『ベンジャミン・フランクリン、アメリカ人になる』(共訳、慶大出版)、コリン・ウッダード『11の国のアメリカ史』(共訳、岩波書店)。 |
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