学内講座コード:2441T008
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主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
田沼意次と松平定信
申し込み締切:
2025年01月26日 (日) 23:30
開催日時:
2025年2月5日(水)~2025年2月26日(水)/18:30~20:00
入学金:
3,000円
受講料:
10,100円
定員:
15名
講座回数:
4回
講座区分:
後期
その他:
補足:
-
【講座内容】
意次は、宝暦天明期(1751~88年)に権勢をふるった側用人・老中であり、定信は、寛政の改革(1787~93年)を主導した老中である。二人は、一般にさまざまな対立や因縁が語られ、その出自と経歴の面とともに、幕政のあり方も対照的に見える。今回はとくに、意次が幕府政治を担った時代の特徴のある社会風潮、および宝暦天明文化とよばれる文化の発展とその行方を、定信の登場とその政策とからめてみてみたい。
【講座スケジュール】
第1回 2025年02月05日(水) 田沼時代の社会風潮
600石の旗本から5万7000石の城持ち大名にまで出世し、老中として幕府政治を牛耳った田沼意次は、ワイロ汚職の政治家と語られることも多いが、その素顔を当時の逸話から紹介したい。また、田沼時代の社会風潮は、当時の史料によると「御慈悲」「諸事穏便」「慇懃」と表現され、さらに「山師」が跋扈したと指摘されている。意次と社会風潮との関わりを考える。
第2回 2025年02月12日(水) 田沼時代の文化
100年以上も前に、辻善之助が田沼時代を「新気運の勃興せんとする時代」と評価した。たしかに斬新な文化の発展があり、現在、宝暦天明文化として元禄文化、化政文化と並ぶ江戸時代を代表する文化と位置づけられている。蘭学、国学などの学問、洒落本・黄表紙・川柳・狂歌などの文芸、円山応挙、浮世絵・錦絵などの絵画、歌舞伎などの芸能の発展が顕著だった。
第3回 2025年02月19日(水) 文化をめぐる意次と定信
宝暦天明期、とくに天明期の文化への対応をめぐり、意次と定信は好対照だった。意次については、子孫に残した「遺訓」の中から、定信については、天明6、7年頃に書いた「意見書」の中から検討する。さらに、定信が主導した寛政の改革期の文化、とくに出版統制の特徴を紹介したい。
第4回 2025年02月26日(水) 定信の学問奨励
松平定信の文武奨励策は、大田南畝の狂歌「世の中に 蚊ほどうるさき ものはなし ぶんぶというて 寝てもいられず」とちゃかされ、恋川春町の黄表紙『鸚鵡返文武二道』で諷刺された。朱子学を正学とする朱子学振興策、聖堂の林家の塾を官立の学問所とし、学問吟味を始めるなどの教育振興策の内実を考える。
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 藤田覚 |
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肩書き | 東京大学名誉教授 |
プロフィール | 東京大学史料編纂所教授、同大学院人文社会系研究科教授を経て、現在は東京大学名誉教授。専攻は日本近世史。主な著作として『幕末から維新へ』(岩波書店)『勘定奉行の江戸時代』(ちくま新書)『幕末の天皇』(講談社選書)『泰平のしくみ 江戸の行政と社会』(岩波書店)、『光格天皇』(ミネルヴァ日本評伝選)。2022年5月に『インテリジェンス都市・江戸』(朝日新書)、同年7月に『遠山景晋』(吉川弘文館)を上梓。 『近世後期政治史と対外関係』は第28回角川源義賞を受賞。 |
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