【不登校児童・生徒への支援とICTを活用したアプローチ～3.Web カウンセリング～①】Webカウンセリングとは

(１)Web カウンセリングとはどういうものか？＿このセクションでは、Web カウンセリングという概念について、オンライン・カウンセリングやテレサイコロジーなどの類似の概念を紹介しながら説明し、その内容を大まかに把握する。その上で、なぜ今Web カウンセリングが必要なのか、その社会的意義について解説する。(２)カウンセリングの基礎＿Web カウンセリングはカウンセリングの１つの形態であることを踏まえ、このセクションではあらゆるカウンセリングに共通の基礎を解説する。カウンセリングが素人の悩み相談によくあるパターンとどう違うかを検討し、お説教や知的議論とは異なること、安易に慰めや励ましやアドバイスを与えないことを解説する。クライエントの自律性を尊重する、クライエントの成長のための支援である、クライエントが避けている情動を伴う体験に触れていくのを助ける、などの特徴を説明する。Web カウンセリングを有効に行うためには、カウンセリングの理論を学ぶことが必要であることを述べる。(３)Web カウンセリングの特徴＿このセクションでは、まずWeb カウンセリングが通常の対面のカウンセリングと比較してどのような特徴があるかを解説する。さらに、Web カウンセリングにはメール、チャット、ビデオ通話、その他さまざまなアプリやコミュニケーションツールを用いたものがあり、それらはそれぞれに違った特徴を持っている。それぞれについて解説する。(４)Web カウンセリングを行う上での注意事項＿どのような種類のカウンセリングでも、クライエントが安心して相談できるよう、様々な配慮が必要である。カウンセラーとして必須の配慮を形にしたものがカウンセラーの職業倫理である。このセクションでは、カウンセラーの守秘義務や保護義務、インフォームド・コンセントなどの職業倫理の基本を解説する。その上で、こうした職業倫理に関連する、Web カウンセリングに特有の問題について検討する。