学内講座コード:2431G101
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主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 オンライン講座 (オンライン) ]
講座名:
【オンライン】フランス文化の底力 ~なぜフランスは世界中の人々を魅了するのか~
申し込み締切:
2024年09月30日 (月) 23:30
開催日時:
2024年10月10日(木)~2024年12月12日(木)/18:30~20:00
入学金:
3,000円
受講料:
16,000円
定員:
60名
講座回数:
8回
講座区分:
後期
その他:
補足:
-
【講座内容】
東京都立大学オープンユニバーシティでは、オンライン スペシャル講座を開講いたします。オンラインならではの特性を活かし、全国の様々な研究者や専門家が登壇し、ユニークかつ興味深い講座を提供します。
今回は第33回夏期オリンピックが開催されたフランスがテーマです。観光大国として世界中の人々を魅了し続けるフランスですが、そこに息づく多彩な文化を様々なジャンルの専門家が探究します。
フランスは歴史的にみてヨーロッパの政治や文化の中心地として、多種多様な魅力を発信し続けてきました。芸術文化の発展はめざましく、絵画や音楽やファッションの多彩な活動はもちろん、写真や映画が誕生した地でもあり、ルーブル美術館をはじめとする多数の美術館・博物館で数々の作品を堪能することができます。パリのエッフェル塔や凱旋門、モン=サン=ミッシェルの神秘的な修道院、ラスコーにある古代洞窟の壁画、南仏のローマ遺跡などからはこの国の重厚な歴史を感じます。食文化について言えば、洗練されたフランス料理、ワインとチーズ、菓子やデザートなどは日本でも好まれています。そのような多くの魅力を持つフランスは観光大国でもあるわけですが、2025年には8,950万人の外国人旅行者が訪れると予想されています(ちなみに2023年の訪日外国人旅行者数は2,507万人)。
政治的には、フランス革命以来、人々が自由闊達に意見を表明する気風があり、より良い社会を目指して、デモやストライキによる政治的運動は盛んです。今回の講座では、フランスの多面的な世界を、歴史・文化・政治・芸術・食・都市計画など、さまざまな視点から探究します。
講座全体のナビゲーターを東京都立大学(人文学研究科 フランス文学)西山雄二教授が務め、各講師の方々とのミニ対談も実施予定です。西山教授の専門は20世紀フランス思想・文学で現代フランス哲学者ジャック・デリダの研究でも著名です。
フランスの大学入学資格試験であるバカロレアには文系・理系を問わず、「哲学」の科目がありますが、極めてフランス的であり、その内容などを紹介する講義もあります。留学を含め今後の進路を考えている高校生の皆さんにも大変興味深いものになると思います。
【講座スケジュール】
第1回 2024年10月10日(木) ⾼校の哲学教育とバカロレア―市⺠を育てる教育とは?
フランスでは⾼校3年生で哲学の授業が必修とされています。その目的は、⺠主主義社会で⾃律的に思考し、発⾔できる市⺠を育てることです。⾼校生たちは哲学のどのような内容を、どのような⽅法で学んでいるのでしょうか。その学習成果はどのように評価されるのでしょうか。講義では、⾼校での哲学教育とバカロレア(中等教育修了資格兼⼤学⼊試資格)の哲学科目の問題を取り上げます。
第2回 2024年10月24日(木) フランスの街づくりにおける⽂化と社会的包摂
パリに次ぐ雄都でありながら暗⿊都市と呼ばれたマルセイユ。そこで⽴ち上がった都市再生プロジェクト・ユーロメディテラネ。それは、ヒップ・ホップ、サッカー、フェスティヴァルといった文化と享楽の都市計画でした。雇用改善、観光開発、地⽅創生、広域連携、そして社会的包摂に挑むマルセイユ。南仏らしく緩く、ワイルドで、楽天的な街づくりに挑んだ4半世紀の物語を概観します。
第3回 2024年10月29日(火) 「美食の国」のルーツをたどる
「美⾷の国フランス」、この印象が広まっていったのは実は⾰命後のことです。例えば「レストラン」は19世紀、『ミシュランガイド』のような美⾷ガイドブックは20世紀に誕生しました。これらの事象がどのような流れの中で確⽴したのか、19・20世紀フランスの⾷文化史と、その社会的背景について考えます。
第4回 2024年11月07日(木) ライシテ──共和国の理念と現実
「ライシテ」は、「非宗教性」「政教分離」「世俗主義」などの⽇本語訳が当てられる⾔葉で、⽇本の感覚からするとわかりにくいところもありますが、近現代フランスの歴史と共和主義を理解するのに不可⽋な概念です。宗教的抑圧からの解放を目指したライシテの歴史のハイライトをフランス⾰命期から現代までたどり、その理念と現実について考えます。
第5回 2024年11月14日(木) 植⺠地をめぐる記憶──アルジェリアに関する議論を中⼼に
フランスは1830年からアルジェリアを植⺠地⽀配しましたが、アルジェリアは苛烈な独⽴戦争を経て1962年に独⽴を⼿に⼊れました。この⻑い植⺠地時代をフランスの社会や政治家らはどのように語ってきたのでしょうか、何が語られてこなかったのでしょうか。最新の政策や試みを取り上げながら、多領域における課題が旧植⺠地と旧宗主国の間で⼭積している実態について検討していきます。
第6回 2024年11月28日(木) フェミニズムとは何︖──フランスのフェミニズムの歴史に学ぶ
フェミニズムとは何かを知りたい⼈にはフランスのフェミニズムの歴史を学ぶことがおすすめです。
性差別の⻑い歴史やフェミニスト達の勇気ある連帯、フェミニスト同⼠の意⾒の対⽴などを知り、フランス社会らしい⼈間味、⽭盾、ダイナミックさを感じることでしょう。一⾒、複雑で不思議に思えるフランス社会からフェミニズムとは何かを考えます。
第7回 2024年12月05日(木) 歴史画の変容と革新――印象派誕⽣への道筋
フランス美術史のキーワードとも⾔える「歴史画」は、神話・聖書を題材とする絵画ジャンルです。
画家たちは伝統と格式を備えた歴史画を描くために鍛錬を重ねました。しかし、⼤⾰命を経て近代市⺠社会が成⽴していく19世紀において、その題材や描き⽅、位置付けが変化し、「歴史画を描かない画家集団」である印象派が誕生します。このような流れを、代表的な作例とともに概観します。
第8回 2024年12月12日(木) バンド・デシネの世界
バンド・デシネと呼ばれるフランス語圏のマンガは、第九の芸術と称され、独特の文化を築いてきました。今回はその歴史を概観しつつ、近年評価された作品を取り上げます。本の装丁やコマ割り、キャラクターやストーリー展開、扱うテーマや漫符の使用といった点における、⽇本のマンガとの違いや魅⼒について考察します。フランスの文化戦略や社会問題についても考えます。
※アーカイブ配信(録画:7日間限定)視聴も可能です。
講座ナビゲーター 東京都立大学 大学院 教授 西山雄二
単位数:2単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 坂本尚志 |
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肩書き | 京都薬科大学 薬学部 准教授 |
プロフィール | |
名前 | 西山雄二 |
肩書き | 東京都立大学 人文社会学部 教授 |
プロフィール | 博士(学術)。2001-03年、パリ第10大学(ナンテール)哲学科留学。2007年、一橋大学言語社会研究科博士課程修了。東京大学特任講師を経て、2010年より首都大学東京准教授、2020年より東京都立大学教授。2010年から2016年まで国際哲学コレージュのプログラム・ディレクターを務める。専門はフランス現代思想に関する研究。2023年に『ジャック・デリダ「差延」を読む』(読書人:共著)を上梓。 |
名前 | 鳥海基樹 |
肩書き | 東京都立大学 大学院 都市環境科学研究科 教授 |
プロフィール | 東京都立大学教授 元パリ都市計画アトリエ(APUR)研修員 フランス国立社会科学高等研究院(EHESS)博士課程修了 『ワインスケープ-味覚を超える価値の創造』(水曜社・2018年)で2020円日本建築学会著作賞を受賞 |
名前 | 梶谷彩子 |
肩書き | 東京都⽴⼤学 ⼈文社会学部 非常勤講師 |
プロフィール | |
名前 | 伊達聖伸 |
肩書き | 東京大学大学院 総合文化研究科 教授 |
プロフィール | |
名前 | 大嶋えり子 |
肩書き | 慶應義塾大学 経済学部 准教授 |
プロフィール | |
名前 | 藤野敦子 |
肩書き | 京都産業大学 現代社会学部 教授 |
プロフィール | |
名前 | 湯浅茉衣 |
肩書き | 東京都⽴⼤学 ⼈文社会学部 非常勤講師 |
プロフィール | |
名前 | 古永真一 |
肩書き | 東京都立大学 人文社会学部 准教授 |
プロフィール | 著書に『BD――第九の芸術』(未知谷、二〇一〇年)、訳書にティエリ・グルンステン、『線が顔になるとき──バンドデシネとグラフィックアート』(人文書院、二〇〇八年)、パスカル・ラバテ、『イビクス──ネヴローゾフの数奇な運命』(国書刊行会、二〇一〇年)など。 |
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