学内講座コード:2431G109
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主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
印刷の日本史
申し込み締切:
2024年09月25日 (水) 23:30
開催日時:
2024年10月5日(土)~2024年10月19日(土)/10:30~12:00
入学金:
3,000円
受講料:
5,000円
定員:
20名
講座回数:
2回
講座区分:
数回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
日本の魅力ある博物館・美術館シリーズ
印刷博物館
2021年春期より「日本の魅力ある博物館・美術館シリーズ」講座を実施しています。北海道から沖縄まで、日本全国の魅力ある個性的なミュージアムの学芸員や研究員が講師を担当し、コレクションや企画展について解説します。今期はオープンユニバーシティからほど近い文京区の「印刷博物館」です。座学と博物館での見学・体験を通して、江戸時代の出版文化など印刷の日本史を学んでいただきます。近年リニューアルした常設展は見ごたえ充分です。この機会にぜひご受講ください。
印刷博物館は、運営母体であるTOPPANホールディングス株式会社の創立100周年記念事業の一環として、2000年10月に開館しました。印刷をテーマとした専門博物館では、国内最大規模です。印刷が人々の生活や文化に果たした役割を、展示や教育普及の活動を通じて広く公開してきました。
2020年には開館20周年を記念し、大規模なリニューアルを行いました。常設展は「印刷の日本史」、「印刷の世界史」、「印刷×技術」という3つのコーナーから成り立っています。
歴史をひも解けば、印刷の力が各所に作用していることが見て取れます。「印刷の日本史」では、現代にいたる1200年もの歴史を18のテーマに分け、時系列に沿って展示しています。現存する世界最古の印刷物である「百万塔陀羅尼」が誕生した奈良時代、庶民文化の成熟に伴い、版本や浮世絵など多様な印刷物が登場した江戸時代、西洋由来の印刷技術によって、政治体制や産業の近代化をもたらした明治時代など、社会や文化の進展に関わった印刷の姿をご覧いただけます。
また、当館では「印刷工房」を中心に、活版印刷の保存、継承、研究を行っています。デジタル化の進展により、技術の担い手である人、活字や印刷機などのモノが失われつつあります。これらを次世代へ継承するべく、日々技術の習得や研究を行い、ワークショップを通じて参加者に伝える役割も担っています。
印刷博物館は、印刷技術の過去、現在、未来をつなぐ架け橋として、その重要性を伝え続けていきます。本講座を通じて、印刷文化の豊かさに触れるきっかけとなれば幸いです。
本や新聞、ポスターなど、印刷は情報媒体として身近な存在であるが故に、その歴史を意識することは少ないのかもしれません。本講座では、徳川家康といった歴史的人物と印刷の関りなど、社会や文化の形成に関わった印刷の姿を講演、展示見学やワークショップを通じて紹介します。
【講座スケジュール】
第1回 2024年10月05日(土) 「徳川家康は活字人間だった‼ 〜江⼾時代の印刷・出版文化」
徳川家康には、武将、為政者としてだけでなく、書物を愛し、印刷・出版事業を⾏った、もう⼀つの顔がありました。そんな活字人間としての⼀⾯を、家康が⾏った伏⾒版⽊活字と駿河版銅活字による印刷・出版事業を中心に紹介します。家康が築いた江⼾時代は、出版文化が大きな発展を遂げたことで、さまざまな印刷・出版物が世に出され、多くの人々が手にし、楽しむことができました。この点もあわせて紹介することで、これまであまり知られてこなかった徳川家康の人物像にスポットを当てます。
第2回 2024年10月19日(土) 「印刷の⽇本史」⾒学ツアーと活版印刷体験
当館常設展のメインである「印刷の⽇本史」を中心に、学芸員による⾒学ツアーを実施します。徳川家康がつくらせた活字「駿河版銅活字」など、第1回の講義で紹介した資料の⼀部を展示室にてご覧いただけます。
また、展示室内にある「印刷工房」にて、活版印刷の体験を⾏います。産業技術としてはほとんど使われなくなってしまったものの、活版は⻑らく文字印刷の中心を担ってきた技術です。活字を自らひろい、印刷する⼀連の工程を体験頂くことで、より深く技術について学ぶことができます。
※博物館の入場料(企画展含む)は各自負担です。(⼀般500円、学生300円、高校生200円、70歳以上無料)
※博物館の入場料(企画展含む)は各自負担です。(⼀般500円、学生300円、高校生200円、70歳以上無料)
印刷博物館
【住所】〒112-8531 東京都文京区水道1-3-3 TOPPAN小石川本社ビル
【開館時間】10:00~18:00 ※入館は閉館の30分前まで
【休館日】毎週月曜日および年末年始(12月28日~1月5日)
【入場料】一般400円 大学生200円 高校生100円
中学生以下、70歳以上は無料※企画展開催中は入場料が変更になります
【アクセス】
江戸川橋駅 東京メトロ有楽町線(4番出口)より徒歩約8分
飯田橋駅 JR総武線(東口)、東京メトロ有楽町線、東西線、南北線、都営大江戸線(B1出口)より徒歩約13分
■書籍紹介
『⽇本印刷文化史』印刷博物館編/講談社/2020年
最古の現存印刷と言われる、『続⽇本紀』にも記された法隆寺の「百万塔陀羅尼」から始まり、⽊版、⾦属による活版、写真植字機の誕生、現代のコンピューター組版まで、1200年を超えて発展し続ける印刷の歴史を、個人の趣味・鑑賞から出版業の誕生、マスコミへの発展、⾏政・教育・学術に果たした役割を通し、技術の変遷・発展とともに体系⽴てて振り返ります。
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 緒方宏大 |
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肩書き | TOPPANホールディングス株式会社 印刷博物館 主席学芸員 |
プロフィール | 上智大学文学部史学科卒業後、凸版印刷株式会社入社。広報部での業務を経て、印刷博物館の設⽴に学芸員として携わる。 2000年の開館後は、学芸員業務ならびに運営を担当し現在に⾄る。主に⽇本の印刷文化を専門とし、開館特別企画展「江⼾時代の印刷文化-家康は活字人間だった‼」などの企画展を担当。 また2010年から3年間、実践⼥⼦大学「出版文化論a(前期)」の非常勤講師を務めた。 |
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