学内講座コード:2431T005
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主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
植物採集家、ロバート・フォーチュンの見た幕末の江戸
申し込み締切:
2024年10月22日 (火) 23:30
開催日時:
2024年11月1日(金)~2024年11月22日(金)/13:30~15:00
入学金:
3,000円
受講料:
10,100円
定員:
36名
講座回数:
4回
講座区分:
後期
その他:
補足:
-
【講座内容】
幕末に江戸を訪れ、さまざまな記録を残した欧米人は思いのほか多く、確認するだけでも30人以上を数えます。彼らが記した見聞記、旅行記をひもとくと、江戸市中の名所に熱い関心が注がれていたことが分かります。また、かつては江戸の周縁地域であった梅屋敷や飛鳥山などの郊外への言及も多く記されていて、広がる景観への讃嘆や、地域の人びとに対する親愛感あふれる印象が書き残されています。
今回の講座では、植物採集のため1860年と61年の二度にわたって日本を訪れた英国人プラントハンター、ロバート・フォーチュンが著した「Yedo and Peking(江戸と北京)」を中心に、フォーチュンのみずみずしい感性と正確な観察眼によって記された江戸の光景と人々の暮らしについて分かりやすく解説いたします。
教材は翻訳文献のほか適宜、原書も使いつつ、また絵画資料や古写真も交えて解説いたします。各回の講座を通して、前近代から近代へと変遷をとげた江戸とその近郊の姿を見つめなおす機会となれば幸いです。お気楽にご参加ください。
【講座スケジュール】
第1回 2024年11月01日(金) 神奈川から江戸にむかって
英国公使オールコックの招きに応じたフォーチュンは、神奈川宿から東海道を江戸へと向かいます。沿道の風景や六郷川の様子、また梅屋敷での歓待、高輪東禅寺におかれた英国公使館の姿などをご紹介します。
第2回 2024年11月08日(金) 愛宕山に登ってみると
芝愛宕山からの眺望を堪能するフォーチュン。眼下に広がる大名屋敷や広大な江戸城の姿に驚嘆します。あますことなく都市江戸の繁栄に関心を寄せる体験をたどります。
第3回 2024年11月15日(金) 晩秋の自然美にひたると
花を愛する江戸の人々の暮らしに限りない興味を持つフォーチュン。どこか故国英国の田舎の風景を思わせる江戸の近郊の様子を鮮やかな筆致で描き残しています。その一方で混浴など日本の習慣に対して戸惑いもみせるなど、異文化体験の驚きにも言及しています。江戸各所の名所の魅力に迫ります。
第4回 2024年11月22日(金) 染井から王子へ
緑のなかに立つ湯島聖堂の建築を見て本郷通りを進み、広壮な本郷前田家上屋敷を経て、フォーチュンは団子坂に至ります。そこで見た菊人形に大いに愉しみ、さらには染井の園芸の見事さに言及しています。また王子・飛鳥山を「江戸のリッチモンド」と呼ぶなど江戸郊外の美しさに対する讃嘆の記述が続きます。同時代の浮世絵系版画も交えながらその魅力を解説いたします。
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 石倉孝祐 |
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肩書き | 國學院大學・神奈川大学 兼任講師 |
プロフィール | 東京都生まれ。2023年3月まで北区飛鳥山博物館学芸員として、文化表象論の立場から近世・近代の地域史研究に従事した。近年に担当した企画展に『古写真はわたしたちに何を伝えるのか?―写された幕末・明治の北区の名所―』(2019)、『飛鳥山三百年展 楽しい!だから続く 吉宗がつくった江戸のワンダーランド』(2020)、『幻想の江戸―異文化のまなざしに映った他者・表象・言説―』(2022)がある。現在、北区文化施策アドバイザーも務める。 |
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