学内講座コード:2431T008
この講座について質問する主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
日本城館史概論 part4
申し込み締切:
2024年10月30日 (水) 23:30
開催日時:
2024年11月9日(土)~2024年12月14日(土)/10:30~12:00
入学金:
3,000円
受講料:
5,000円
定員:
30名
講座回数:
2回
講座区分:
数回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
昨今、空前の城ブームが到来しています。以前は天守や櫓などを鑑賞する近世の城ブームがありました。近年のブームはそれにとどまらず、建物が全くなく、雑木林になっている古城址にまで目が向けられています。そんな身近な文化財である城館を解説します。
この講座では、日本の城を通して、列島の歴史を考えることを目指します。また観光目的で訪れた城跡を考える視点も身につけて頂ければと思っています。そのために、「城跡をめぐる」・「城の日本史」のふたつのシリーズを用意しました。前者では個々の城跡を紹介し、城跡をどのように読み込んだら楽しいか、などを考えてみます。また後者ではタイトルにあるように列島の城の変遷を一話完結のテーマを設けて解明していきます。
とかく城は戦争の舞台として登場します。しかし城の機能はそれのみにとどまりません。地域支配さらには領国支配の拠点である城は、日常的な役割も担っており、政治的にも文化的にも重要な役割を果たしました。このことは近年の考古学調査が明らかにしています。
城館が持つ多様な側面も踏まえ、歴史のなかでいかなる役割を担ったかを掘り下げてみたいと思います。
【講座スケジュール】
第1回 2024年11月09日(土) 【城跡をめぐる】小田城
茨城県つくば市小田に所在する中世城館です。鎌倉御家人八田知家に系譜を引く小田⽒の本城として築かれ、教科書では南北朝時代に北畠親房が神皇正統記を書いた場所として紹介されています。戦国時代末になると佐竹⽒の拠点となり、佐竹家秋田移封とともに廃城となりました。古くに国指定史跡となりましたが、近年になって発掘調査・遺跡整備がなされ、戦国時代の様相が復元されています。
この小田城のポイントを紹介します。
第2回 2024年12月14日(土) 【城の日本史】道南十二館 十五世紀の国境の城館
鎌倉時代の⽇本地図では北端は津軽海峡までしか描かれていません。海峡をわたり北海道渡島半島が描かれるのはおよそ⼗五世紀になってからです。この時代に本州から和人が海峡をわたり、半島沿岸に拠点が構えられるようになりました。あらたに⽀配した地の拠点であるとともに、交易のための商業施設として城館が築かれたようです。
道南⼗二館と称される城館のほか、発掘調査で具体的な様相が紹介された城館を通して、中世後期の北⽇本国境付近の様相を探ってみましょう。
【対象者】
一般の方・大学生・高校生
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化や、休講・補講等がある場合があります。
お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 齋藤慎一 |
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肩書き | 東京都江戸東京博物館 分館 江戸東京たてもの園 学芸員 |
プロフィール | 博士(史学)。 明治大学文学部史学地理学科卒業。明治大学大学院文学研究科史学専攻博士後期課程退学。 現在は公益財団法人東京都歴史文化財団江戸東京博物館学芸員。 専門は日本中世史・近世史・都市史。著書『中世東国の領域と城館』 (吉川弘文館2002年),『戦国時代の終焉』(中公新書2005年),『中世武士の城』(吉川弘文館2006年),『中世を道から読む』(講談社現代新書2010年), 『中世東国の道と城館』(東京大学出版会2010年),『中世東国の信仰と城館』 (高志書院2021年)。 共著に『日本城郭史』(吉川弘文館2016年)、『歴史家の城歩き』(高志書院2016年)。 2021年12月に中公新書から『江戸―平安時代から家康の建設へ』を上梓。新聞、各誌で紹介されるなど話題になった。 |
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