学内講座コード:2411Z004
この講座について質問する主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 オンライン講座 (オンライン) ]
講座名:
【オンライン】『ハリー・ポッター』を読む 死よりも悪いもの
申し込み締切:
2024年05月01日 (水) 23:30
開催日時:
5月11日(土)/15:30〜17:00
入学金:
-
受講料:
1,000円
定員:
30名
講座回数:
1回
講座区分:
1回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
プレミアム講座は東京都立大学教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただけるよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。高校生は無料で受講できます。尚、当講座に関しては事前のキャンセルの場合でも受講料は返却いたしませんのでご了承願います。『ハリー・ポッター』を読む死よりも悪いものJ.K.ローリングスの作品『ハリー・ポッター』を読解します。悪漢ヴォルデモートが直接ダンブルドアと対決した際、「死よりも悪いものはないのだ」と言い放つと、相手から「死よりも悪いものがあることが分からなかったのが、お前の最大の弱点だったのだ」と返されます。この作品は、死よりも悪いものがあることを知らず、極端に死を恐れてそれを克服しようとしたヴォルデモートを巡る物語、として読解することができます。もちろん、死ぬことは誰にとっても恐ろしい、悪いことのはずですが、すでに最初の作品『ハリー・ポッターと哲学者の石』において、死に対してのあるべき態度が示されています。ハリーとその母を襲った際に起こった不可解な「事故」の結果、体が粉微塵に吹き飛ばされて今や原型を保っていないヴォルデモートが、手下の魔法使いに寄生する形で登場し、禁断の森にいるユニコーンの血を啜ったり、不死を可能にする「哲学者の石」を手に入れて、失われた自分の体を再び獲得しようと試みます。必死になって不死を求めるヴォルデモートとは異なり、不死を可能にする魔法の石を作った当の魔法使いは、穏やかに死を受け入れています。死を極端に恐れる態度とそれを克服し受け入れた態度。物語の最初のこの巻は、『ハリー・ポッター』という物語全体が語ろうとする世界観の小さな原型を提示しているように見えます。死よりも悪いもの、とは何か、この作品が語っていることに耳を傾けてみましょう。
【講座スケジュール】
第1回 05-11 15:30~17:00
※アーカイブ配信(録画:7日間限定)も視聴できます。
※高校生は専用ページからお申し込みください。
単位数:0単位
※定員の充足状況の変化で、締切前でも受付終了・開講中止等になる場合があります。お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 中村英男 |
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肩書き | 東京都立大学 人文社会学部 人文学科 教授 |
プロフィール | 修士(文学)。 1962年愛媛県生まれ。東京都立大学博士課程中退。主にイギリス19世紀小説を研究。これまでオープンユニバーシティにおいて『BBCのニュースを学んで英語を書く』『イギリスのなかのローマ帝国』などを担当。 |
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