学内講座コード:2411T015
この講座について質問する主催:
東京都立大学オープンユニバーシティ [ 東京都立大学 飯田橋キャンパス (東京都) ]
講座名:
医学書のなかの「文学」 面白い江戸の本の世界
申し込み締切:
2024年05月25日 (土) 23:30
開催日時:
6月4日(火)~6月18日(火)/18:00〜19:30
入学金:
3,000円
受講料:
5,000円
定員:
30名
講座回数:
2回
講座区分:
数回もの
その他:
補足:
-
【講座内容】
江戸時代に出版業が登場し、多くの書物が売り出され、読者も増加の一途をたどります。そのなかには医学書や本草書の知識無しには理解できない作品もありました。それを現代風に医学と文学とにジャンル分けして論じていては、そのありようは把握できませんが、内容はとても興味深く、豊かで面白い世界が描かれています。本講座では、講師の著作である 『医学書のなかの「文学」 ~江戸の医学と文学が作り上げた世界~』の内容を中心に、医学書に通じていなければ読み解けない作品、逆に言えば医学書に通じていれば簡単に読み解くことのできる作品・内容を紹介します。また、江戸期を通じて愛されたやぶ医者、竹斎(ちくさい)の周辺をたどりながら、医学と文学が手を携えて作りあげた豊かな世界を検証します。講義は以下の内容について2回にわけて講義します。
●それは「医学書」なのか「読み物」なのか
・愉快な書物―「読み物」としての医学書
・『医者談義』談義―人文学と自然科学という対立を無化する書物
・医学書に擬態する文学作品たち、さまざま・江戸のカルテ、医案の世界―『武道伝来記』にみる西鶴のねらい
・江戸以前の医学の文芸―御伽草紙『不老不死』
・「医学書」と「読み物」の間にある幻想
●江戸期を通じて愛されたヤブ医者、竹斎
・『竹斎』のモデルは誰か―曲直瀬流医学と関わって
・『竹斎』作者・千山道治の家―仮名草子のふるさと
・「芸能者」としてのヤブ医者―唄われた竹斎
・『竹斎』と文化圏が異なる『恨の介』―戦国期の意志について
・江戸文芸の発展を映し出す、御伽の意志の「書いたもの」
●近世文学の新領域
・文学とは何か/近世期から指摘されていた、医学書と文学書の接近や境界のゆらぎ
【講座スケジュール】
第1回 06-04 18:00~19:30
第2回 06-18 18:00~19:30
単位数:1単位
※定員の充足状況の変化で、締切前でも受付終了・開講中止等になる場合があります。お申込の際は、リンク先の主催校のホームページをご確認下さい。
名前 | 福田安典 |
---|---|
肩書き | 日本女子大学 文学部 日本文学科 教授 |
プロフィール | 博士(文学)。 大阪大学文学部国文科卒。 大阪大学 大学院文学研究科後期課程単位取得退学。大阪大学 文学部助手を経て愛媛大学教育学部助教授、准教授、教授を歴任。現在は、日本女子大学文学部教授。 2013年『平賀源内の研究 大坂篇』(ぺりかん社)で医譚賞を受賞。2020年、共著『伊予俳人栗田樗堂全集』(和泉書院)で文部科学大臣賞を受賞。 2023年6月に『江戸の実用書—ペット・園芸・くらしの本』(共著:ぺりかん社)を上梓。 専門は日本近世文学。 |
© MARUZEN-YUSHODO Co., Ltd. All Rights Reserved.