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講座詳細情報

申し込み締切日:2019-08-24 / 経済:社会

青山学院大学公開講座「日本の国際関係の新展開」

主催:青山学院大学青山学院大学 青山キャンパス(東京都)]
問合せ先:青山学院大学庶務部庶務課(03-3409-6366)
開催日
9月14日/21日/28日
10月5日/12日(毎土曜)
講座回数
全5回
時間
11:00~12:30(第1回のみ12:40まで)
講座区分
その他 
入学金
 - 
受講料
 - 
定員
200
補足
※この講座の申し込みは既に締め切りました。

講座詳細

講義概要
日本の平和や安定は国際システムやアジア太平洋の国際関係の安定に大きく依存してきた。しかし今日、国際システムもアジア太平洋の国際関係も不安定性、不透明性を増している。かつて国際政治経済システムの安定を支えてきたアメリカは、そうした責任を引き受けることに消極的である。アメリカとともに国際システムを維持する主要な役割を果たしてきた欧州諸国も国内の政治経済的対立と欧州諸国の間の利害対立が顕著化し、これまでのような役割を果たせない。また、中国は大国への道を歩みつつも、国内に深刻な課題を抱えている。インド太平洋の国際関係においても、緊張と対立も顕著化している。中国やインドの台頭という言葉が示すように、この地域の国家間の力関係が変化している。国家間の疑心暗鬼も強まっている。領土や海洋権益をめぐる争いも激しくなっている。そして、これまでそうした変化の中で「安定要因」としてこの地域の平和と繁栄を支えてきたアメリカにも変調が見られる。「日米同盟」だけでは日本の安全を確保できない時代になりつつある。戦後の世界を支えてきた「自由で開かれた秩序」の将来を懸念する声も高まっている。そうした時代に日本はどのような針路をとるべきなのだろうか。この公開講座では、世界とインド太平洋地域の変動を踏まえて、日本がいま直面する国際関係の課題と日本がとるべき針路についてそれぞれのテーマで講演する。

第1回 『インド太平洋』外交の時代 2019/9/14(土) 11:00~12:40(開講式あり)
青山学院大学副学長 国際政治経済学部国際政治経済学科教授:菊池 努

第2回 日米同盟の歴史、戦略、課題 2019/9/21(土) 11:00~12:30
青山学院大学 名誉教授 :土山 實男
米ソ冷戦が終わった時、冷戦同盟として生まれた北大西洋条約機構NATOや日米同盟もいずれ終焉すると言われたが、そういう予想に反してNATOも日米同盟も終わらなかったばかりでなく、むしろ役割を拡大した。なぜそうなのか。
 この講演では日米同盟に焦点をおいて、そもそもなぜ日米安全保障条約ができ、どのように発展して来たのか、その歴史をまず概観したい。そのうえで、この同盟に対する日米の戦略目的がどこにあるのかについて話したあと、冷戦終結、湾岸戦争、9.11、イラク戦争、中国の台頭、北朝鮮、そしてトランプ政権スタート後の国際秩序の動揺などの問題や外交危機に際して、日米同盟がどう対処し、そして、現在どういう問題や課題を抱えているのかについて考えたい。
 前もって特段の知識は要りませんが、ここに書いた日米同盟についての問題意識をある程度共有してもらうことが必要です。

第3回 日本の国連外交・国際機関外交の新展開 2019/9/28(土) 11:00~12:30
国際政治経済学部国際政治学科 教授 阿部 達也
外交には大きく分けて二国間(バイ)外交と多数国間(マルチ)外交があり、それぞれの方法は大きく異なっています。二国間(バイ)外交では、一国が相手国と直接交渉することから、その国の総合的な「外交力」が試されるのに対して、多数国間(マルチ)外交では、自国の主張について他国から支持や理解を得ることまたは少なくとも他国に反対されないことが重要となります。この講演では多数国間(マルチ)外交の典型である国連外交・国際機関外交に焦点を当てて、日本が直面する主要な課題について論じてみたいと思います。
 まず初めに、国連その他の国際機関に対する財政的・人的な貢献を取り上げます。いずれも国連外交・国際機関外交の目的それ自体ではありませんが、その手段として重要な意義を有しており、ある意味でその国の「多数国間(マルチ)外交力」を測るバロメーターと言えるからです。現状において、日本が国連その他の国際機関に対して義務的に支払う分担金は減少しています。これは分担金が経済力を反映して決定されるためです。また、国連を含む国際機関全般における邦人職員数が適正水準に満たないことは従来からの問題です。日本はこのような状況を踏まえた上で、国連外交・国際機関外交を推進してゆく必要があります。
 次に、個別の政策的な課題を取り上げる前提として、これまで日本が国連その他の国際機関を舞台にどのような課題を重視してきたのかを確認します。毎年9月の国連総会では各国の首脳が演説を行っています。日本の首相による過去の演説を分析することで明らかになるのは、北朝鮮問題、国連平和維持活動、開発支援、軍縮、国連改革などが重視されてきたということです。
この講義では、上記の課題のうちのいくつかに焦点を当てて、日本がどのような立場からどのような主張をし、国連その他の国際機関における意思決定とその実施にどのように関与してきたのかを掘り下げて検討してみたいと思います。検討を通じて提示されるのは、国連外交・国際機関外交の可能性と限界の両面です。一方で、国連その他の国際機関は大きな可能性を秘めています。一国では対処できない問題や二国間(バイ)外交では処理できない問題が多数国間(マルチ)外交を通じて解決される場合があります。他方で、国連その他の国際機関はさまざまな要因から限界を抱えていることも事実です。多数国間(マルチ)外交に委ねたからと言って国際社会のすべての問題が解決されるわけではないのです。
国連外交・国際機関外交を過大評価することは禁物ですが、過小評価することもまた正しくはありません。国際社会の現実と理想を十分に認識しつつ、日本がこれから展開してゆく国連外交・国際機関外交を注視してゆくべきではないでしょうか。

第4回 日中関係の新展開 2019/10/5(土) 11:00~12:30
青山学院大学 国際政治経済学部国際政治学科教授:林 載桓(イム ジェフアン)

第5回 日本-EU経済関係の新展開―英国のEU離脱と日EU・EPA― 2019/10/12(土) 11:00~12:30
日本大学経済学部専任講師:太田 瑞希子
2016年6月23日に実施された国民投票で英国民はEUからの離脱(BREXIT)を決定した。これは経済的観点から捉えれば非合理的かつ現実的ではない選択にみえる。しかし、人口も順調に増加するこのタイミングで英国民がEU 離脱を選択した背景には、まず国内の経済的要因、社会的要因、文化的要因などに加えて、格差や移民といったEU加盟国に共通する要因も存在する。これを詳細に分析すると、今後の日本社会が実は現在の英国が直面する社会的分断にいずれ直面する可能性が低くないことが指摘できる。
日系企業にとってのBREXITは、製造業におけるサプライチェーンの分断という大きな課題を生み出すこととなった。サッチャー首相からメイ首相に至るまで歴代の英政権による日本企業誘致のための支援策が功を奏し、自動車メーカーをはじめとする日本企業は巨額の投資を英国内に投じてきた。しかし、関税および税関手続きが復活すれば著しいコストと手間の増大につながる。非関税分野でも各種規制や認証の取り扱いなど離脱プランが確定しない現時点では全てがあまりに不透明である。離脱後には現状と同等の市場環境が維持される可能性は低いと見込んだ金融サービス業はいち早くロンドン金融市場(シティ)から大陸側へ拠点を移動させる動きに出たが、交渉の行方を見守ってきた製造業もここへきて脱英国へと舵を切り始めた(本稿執筆時点)。
同時に、このBREXITが日EU・EPAの推進力として作用した点は見逃されがちである。90年代以降激増した経済連携協定は、21世紀に入ってもドーハ開発ラウンドの膠着によってもたらされたWTOの機能不全を背景に、日本を含む各国の経済連携協定を貿易政策の中心に据えられてきた。しかしながら、日EU・EPAはTPP(環太平洋経済連携協定)やTTIP(太平洋横断貿易投資パートナーシップ協定)などに比して注目度は低く留まってきた。しかし、2019年2月1日の発効により、世界の国内総生産(GDP)の約3割、貿易の約4割を占める自由貿易圏の誕生は、日系企業のみならず日本経済に大きなインパクトを与え始めている。
 この講義では、日EUの経済関係を新たな段階へと進める日EU・EPAと英国の離脱のインパクトと影響について考察する。



対象者
その他一般

会場
青山学院大学青山キャンパス17号館3階17311教室

備考

受付期間:2019/7/1(月)-2019/8/24(土)

講師陣

名前 菊池 努
肩書き 青山学院大学副学長 国際政治経済学部国際政治経済学科教授
プロフィール
名前 土山 實男
肩書き 青山学院大学 名誉教授
プロフィール 1973年青山学院大学法学部卒。ジョージ・ワシントン大学エリオットスクール国際関係大学院、メリーランド州立大学大学院修了(博士号取得)。国際政治学・安全保障専攻。
 1984年から青山学院大学国際政治経済学部に勤務し、1993年から2019年まで同学部教授。現在、青山学院大学名誉教授。この間、ハーバード大学J.M.オーリン戦略研究所客員研究員、青山学院大学国際政治経済学部長、青山学院大学副学長をつとめた。2018年から国際安全保障学会会長。
 著書に『安全保障の国際政治学——焦りと傲り(第二版)』(有斐閣、2014年)、『グローバル・ガヴァナンス——政府なき統治』(共編、東京大学出版会、2001年)、『Japan in International Politics 』(共編、Lynne Rienner, 2007)、『Institutionalizing Northeast Asia』(共編、United Nations University Press, 2008)、『日米同盟再考』(監修、亜紀書房、2010年)などがある。
名前 阿部 達也
肩書き 青山学院大学 国際政治経済学部国際政治学科 教授
プロフィール 京都大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(法学)。本学国際政治経済学部准教授を経て現職。専門は国際法(軍備管理法、国際機構法、法源論など)。主要業績として、『大量破壊兵器と国際法』(東信堂、2011年)
名前 林 載桓(イム ジェフアン)
肩書き 青山学院大学 国際政治経済学部国際政治学科教授
プロフィール
名前 太田 瑞希子
肩書き 日本大学経済学部専任講師
プロフィール 東北大学経済学部飛び級退学、London School of Economics、東北大学大学院経済学研究科博士課程前期二年の課程を経て、同大学院経済学研究科博士課程後期三年の課程修了。経済学博士。欧州連合日本政府代表部専門調査員、欧州シンクタンクBruegelにてVisiting Scholar、亜細亜大学国際関係学部専任講師を経て、現在日本大学経済学部専任講師。主な著作・論文に『英国のEU離脱とEUの未来(共著)』『世界経済・金融危機とヨーロッパ(共著)』「Brexitの背景としての英国労働市場の変化と国内政策の影響 —英国国内の分断と格差—」「EU金融規制・監督政策からみるBrexitと英国金融サービス」「EU銀行同盟—3本柱から考察する統合の深化と展望」
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